2020/01/28 (更新日:2020/02/17)
体のバランス・つまずき予防と立ち姿・歩き方について②
先回の続きで、もう少し詳しくお伝えしていきます。
体のバランス能力の低下より、つまずきや転びやすい傾向にみられる特徴として、
1.骨格と全身の関節の可動域制限による立ち姿と歩き方
・猫背・円背 → 腹筋低下
・背筋が曲がったまま → ふともも前面(大腿四頭筋)の筋力低下
・がに股・膝足が外に向く → O脚・骨盤のゆがみ
・膝が曲がったまま → ふともも前面(大腿四頭筋)の筋力低下
・顔がやや上を向き、あごが上がる → 首・肩の筋力低下
いずれも、正しい姿勢が崩れて全身の関節の動きが狭くなったり、筋力が低下したり、骨格のゆがみを定着させてしまいます。
このような姿勢で歩行すると、歩幅が狭くなる。
前に運ぶ足の動きが悪くなり、足があがらなくなる。
視野が狭まり、つまづきや転倒しやすくなる。
※大切なことは、
骨格(せぼね・骨盤)のゆがみを引き起こさずに、全身の関節が硬くならないようにすること。
立つ、座る、歩くなどいつでも正しい姿勢を維持すること。
また、長期にわたり日常で立っていたり、歩いたりすることで首の痛み、肩こり、腰痛、股関節の痛み、膝痛、足の痛みにつながりやすくなります。
そして、長期により加齢とともに脊椎、骨盤、各関節のゆがみを促進させ、さらに関節軟骨の摩耗、椎間板の変性を進行させてしまうことが考えられます。
2.筋力低下
筋力低下により急にバランスを崩された時に足に踏ん張ることができずに転びそうになる、転倒してしまう可能性が高くなります。
この感覚が低下すると暗闇などの状態で安定した姿勢を保つことが難しくなり、体が不安定になり動揺が大きくなってしまいます。
※つまずきや転びそうになる時に足で踏ん張り、急な動作でとっさに反応しなければならない時には、
体幹と腰~足先までの筋力維持が大切で
特にふともも、ふくらはぎ、足裏の筋力が衰えていないことが大切になります。
3.感覚の低下・視力と視界低下
・平衡感覚
からだを平衡に保つ感覚能力であり、自らの動きでバランスをとることをいいます。
・表在感覚
バランスをとるには、足裏の感覚が重要で、どのように足が床や地面と接触しているかの感覚のことです。
・深部感覚
関節がどの程度の大きさや速さで動いたか、どの程度の角度で関節が曲がったか、など体の位置や動きを感じとる感覚のことです。
・動作時や歩く時に見える視界が狭くなっていないこと。視力が低下している場合は、視力に合った眼鏡であるか。
※この3つの感覚と視力が保たれていることが大切になります。
このことから、
・日頃からの立ち姿と歩行時(ウォーキング時を含む)の姿勢が大切で、背筋をまっすぐに正す習慣を身につける。
・予防として、個々に合った全身のストレッチや体操、ウォーキング、軽度の筋力トレーニングの実施が有効です。
・体を平衡に保つための全身のバランス能力が低下していないこと。
・床、地面に接地する足裏の感覚が保たれているか?
・視力は保たれているか?
ということが大切になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。