2024/06/06 (更新日:2024/06/18)
体組成② 骨格筋率
先回からの続きです。
③骨格筋率
骨格筋率とは体重のうち「骨格筋の重さ」が占める割合のことです。
筋肉には、体を動かすための「骨格筋」、内臓を作っている「平滑筋」、心臓を作っている「心筋」があります。
このうち、運動などによって増やすことができるのは「骨格筋」だけです。
骨格筋は、筋トレなどで鍛えて増やすことができて、骨格筋の量が増えると基礎代謝量が向上したり、
体のを引き締めことができるのが特徴です。
「体組成計」で骨格筋率を確認することで筋トレの成果がわかります。
<骨格筋率の標準値・理想値>
女性の骨格筋率の目安 | 男性の骨格筋率の目安 |
低い 50.~25.8% | 低い 5.0~32.8% |
標準 25.9~27.9% | 標準 32.9~35.7% |
やや高い 28.0~29.0% | やや高い 35.8~37.3% |
高い 29.1~60.0% | 高い 37.4~60.0% |
骨格筋率が低いと
筋力低下、身体活動能力を低下させ、要支援・要介護となる大きな要因になります。
骨格筋率を維持することは、肥満・生活習慣・メタボリックシンドロームなどの代謝関連疾患の予防に重要です。
骨格筋率が高いと
身体を動かすための筋肉の量(割合)が多いことです。
運動時や安静時に使われるエネルギー量が自然と増えるため、「痩せやすく太りにくい身体」であると言えます。
④筋肉量
筋力量とは全身の役割をしている筋肉で姿勢を保ったり、心臓を動かしている、筋力組織の重さです。
筋力量は20歳頃まで増加し、加齢ととも徐々に減少する傾向があります。
筋力量が急激に増加する成長期にバランスのとれた食事と適切な運動が大切になります。
筋力量の平均値は、体重の35%~40%といわれています。
<筋力量の平均値>
女性 | 女性 | 男性 | 男性 |
BMI 24.0以下 | BMI 25.0以上 | BMI 24.0以下 | BMI 25.0以上 |
全身筋力量 14.0kg | 全身筋力量 17.0kg | 全身筋力量 22.0kg | 全身筋力量 24.0kg |
うで筋力量 0.9kg | うで筋力量 1.1kg | うで筋力量 1.5kg | うで筋力量 1.6kg |
あし筋力量 3.5kg | あし筋力量 4.0kg | あし筋力量 5.5kg | あし筋力量 3.8kg |
⑤タンパク質
<日本人の食事摂取基準>
女性 | 男性 |
1日に必要なタンパク質の摂取エネルギー理想値 18~49歳 13~20% | 1日に必要なタンパク質の摂取エネルギー理想値 18~49歳 13~20% |
50~64歳 14~20% | 50~64歳 14~20% |
65歳以上 15~20% | 65歳以上 15~20% |
1日のタンパク質推奨量 18歳以上 50g | 1日のタンパク質推奨量 18~64歳 65g |
65歳以上 60g |
筋トレをする際は、十分なタンパク質を摂取することが大切です。
筋肉は刺激されるとタンパク質を吸収します。
タンパク質が十分にあることで、しなやかで良質な筋肉がたくさん合成されて筋肉量を増やすことができます。
・タンパク質量の多い食品は、
カツオ、鶏肉(むね)、鮭、豚肉(もも)、牛肉(もも)、かまぼこ、卵です。
代謝を促す栄養素として、併せてビタミンB6、亜鉛、炭水化物などと一緒に摂取するとよいです。
タンパク質を摂取するタイミングは、運動の30分後です。
就寝の1~3時間後に成長ホルモンの分泌が盛んになり、筋肉の修復、筋肉づくり、疲労回復につながります。
タンパク質を撮りすぎると
過剰分を排泄するために腎臓に負担がかかります。
腎臓病・糖尿病の方、肥満の方は、タンパク質の摂りすぎに注意してください。
・過剰摂取により内臓疲労、尿結石
・カロリー過多による肥満
・腸内環境が乱れ悪玉菌が増える
タンパク質が不足すると
筋肉量が減る、太りやすくなる、肩こり、腰痛など
体にさまざまな不調がおこりやすくなります。
タンパク質は人間の体にとって必要な栄養素で、
1日三食に分けてバランスのよい食事を摂ることをおすすめします。
次回も続きで体組成の⑥基礎代謝量からお伝えしていきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。